今日は、後天性両側性太田母斑様色素斑(ABNOM)、または後天性両側性真皮メラノサイトーシス(ADM)と呼ばれる両頬の色素斑に肝斑を合併した症例のご紹介です。症例写真へのご協力ありがとうございました。

初診時にはかなり肌が乾燥し、不安定な状態だったこと、またABNOMに加えて肝斑もあったため、

クリニックではトランサミンとビタミンCのイオン導入、

自宅でのスキンケア指導、トランサミン内服など、2ヶ月間のプレケアを行いました。

その後、肌の状態が改善してきたため、両頬にQSYL(Qスイッチ付きYAGレーザー)、レーザー後にはアフターケアとしてハイドロキノンとトレチノインを使用していただくことにしましたが、肌の敏感な方だったため皮膚炎の症状が強くなり、途中で中止してレーザートーニングでアフターケアを行いました。

肝斑については完治困難であること、また、深部の色素はまだ残存していますが、全体的な色調はかなり改善しています。

写真の経過中(約2年)に行った施術は以下です。

・QSYL(Qスイッチ付きYAGレーザー):3回

・トランサミンとビタミンCのイオン導入:13回

・レーザートーニング:8回

・エレクトロポレーション(トランサミン、ビタミンC、ペップビュー)

ABNOM(もしくはADM)と言われる病変は皮膚の深部に色素があります。このため、ZOスキンや光治療では改善はできず、レーザーは複数回必要になります。また、肝斑を合併することが多いため、レーザー治療も一筋縄ではいかないことが多いのですが、ホームケアとクリニックでのケアを組み合わせ、患者さんとの二人三脚で治療を進めることで、かなり改善できました。レーザー後は色素沈着がかなり出て、不安になった時期があったと思いますが、信頼して共に治療を続けてくださり、ありがとうございました。

引き続き治療を行い、さらに改善を目指したいと思います。

 

【費用】

・QSYL(Qスイッチ付きYAGレーザー):1回目55,000円(税込)、2回目以降半額

・トランサミンとビタミンCのイオン導入:1回あたり4950 円(税込)

・レーザートーニング: 1回あたり20,000円(トランサミンイオン導入込み)

→2022年現在はメニュー改定し、レーザートーニングはエレクトロポレーション込みで 1回あたり27,500円(税込)

・エレクトロポレーション(トランサミン、ビタミンC、ペップビュー)1回あたり13,200円(税込)

その他、ホームケア用化粧品として

デイリーPD(ZOスキン)、ハイドロキノン4%クリーム(プラスリストア)など

費用は予告なく変更することがあります。

最新の料金表はHP(こちら)でご確認くださいませ。