ある晩、5歳の息子が「僕、ハゲにしたい」と言い出した。
そして、自分の道具箱からハサミを持ち出し、髪を切り始めた。
「もてなくなるけど、良いと?」
と尋ねたが
「いい!」
とキッパリ言い切り、彼は髪を切り続けた。
「なんで、切りたいと思ったの?」と
一心不乱にバリカンを動かす彼に尋ねた。
と答えが返ってきた。
親のひいき目にも美形とは言い難い、田舎風の顔立ちにマルコメなスタイルがマッチし、確かに面白みが増した。
息子よ、
母は人生の大事な場面で、つい、「面白そうだから」という選択肢を選び、道を踏み外したことが何度もある。
それは、確かに面白かった。
だから、一度も後悔はしていない。
しかし、反省していることは山ほどある。
また、苦難もあった。
母としては、君に、
熟慮、思慮深さ、慎重さなどを身につけて欲しい。
しかし、私にはそれを教えることが出来ない。
残念ながら、君の父親にも無理だ。
なぜなら、結婚した理由が「面白そうだから」なのだから。
勿論、結婚についても、一切後悔はしていない。
この家族はとても面白いから。
そして、君とも家族になれたのだから。
ただ、息子に
思慮深さについての教育を出来ていなかったことについては、若干反省している。
息子よ
これから先の人生を面白いことばかりで満たしてゆけ!ただし、自分だけでなく、人にも面白いと思ってもらえることや、一緒に面白いことをできる仲間を見つけることは大切だ。
面白くなければ、自分が面白くすればいいだけだ。
どんな時も、面白く乗り越えていけ!
母ちゃんは、マルコメな息子も大好きだ!