子どもからの質問には、時々どう答えようか悩むことがあります。
私が小さかった頃、お赤飯を「むしごはん」と言うのを聞いて、「何でむしって言うの?」と聞いたら、「むしが入ってるからだよ」とその時の大人が冗談で答えたため、私はそれ以来 小豆がダンゴムシに見えるようになり、お赤飯が食べられなくなりました。(今は美味しくいただいてますよ)
また、私が少し成長してから、日曜洋画劇場でエッチなシーンが出てきた時に、「これ、何してるの?」と聞いたら、「これは一部のアタマのオカシイ人がする汚いことだよ」とその時の大人が答えたので、性行為を不潔で異常なことだと随分大きくなるまで思っていました。(今は美味しく・・・あ、間違った)
どちらも大人になれば、色々な情報が入ってきて、それを自分なりに整理し、理解、解釈できるようになりますが、子どものうちは、入ってくる情報に限りがあり、また、特に親など身近な存在が子どもに与える影響力は計り知れないので、時にそれが言わば「呪い」のように子どもの心に杭を打つこともあります。
先日、叔父の死に際して、4歳になる少し前の息子を、火葬場まで付き合わせました。直前まで、息子を連れて行くかどうか迷いましたが、我が家では色々なことを経験させることに重きをおいているため、連れて行きました。
「どうして、おじちゃんを焼いちゃったの?」
何度か聞かれ、「お空に行きやすいようにだよ」とメルヘン路線とか、「おじちゃんとお別れだからだよ」とかすり替えて答えたりしていると
「ふーん」と言ってはいたものの、納得しない様子の息子でした。
また何度か同じ質問をされ、返事に困っていると息子が
「腐るから?」
と聞いてきたので、「そうです」と答えると、二度とその質問はしてきませんでした。
子どもの育て方には色々なやり方があって、何が正解かわかりませんが、これから西田家では、息子の質問には、はぐらかさず、子ども騙しの答えはせず、まっすぐ答えようと思う、息子4歳の誕生日でした。
西田美穂